わがままボディがゆく

ことばは心の大事な処方箋

電源プラグ

眠りたくても眠れない夜には何処へいこうか

 

都会の雑踏にもみ消される足音に

 

よくなりますように耳を澄まし

 

人の並みが途切れない中心で

 

いつまでも、いつまでも、立ち尽くした

 

※※※

 

どこに行くにも制限時間があって

 

どこに行くにも許可がいる

 

自分の通行許可証はどこですか

 

いつもの場所に見あたらないんです

 

自分の電源プラグはどこですか

 

差し込み口が見つからないんです

 

今日の自分のタイムリミットはどれくらいですか?

 

※※※

 

眠りたくても眠れない夜には何処へいこうか

 

都会の雑踏にもみ消される足音に

 

よくなりますように耳を澄まし

 

人の並みが途切れない中心で

 

イムリミットすぎても立ち尽くす

 

寂しさを、虚しさを、苦しさを

 

紛らわすように目に焼き付けた

 

※※※

 

今日も今日とて始まる通行許可証探し

 

いつもの日常、いつもの朝、いつものお勤めが始まる予定だった

 

そう思ってた時、君に出会う

 

その日からいつもの朝が楽しくなったよ

 

通行許可証はわかりやすい場所に置いて

 

すぐに家を出られるようにしたよ

 

今日も君の姿を目に焼き付けるために

 

少し転びそうになりながら走ってきたよ

 

大丈夫、怪我はないよ

 

ショーウィンドウ越しに声を掛ける

 

電源プラグがささっていない君に

 

※※※

 

眠りたくても眠れない夜には何処へいこうか

 

君の電源をONにしたいけど届かないよこの手が

 

ショーウィンドウに邪魔されるんだ

 

イムリミットすぎても立ち尽く

 

動かない君を、目を合わせられない君を、愛しさを

 

紛らわさないようにずっと見つめたよ